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訪問看護師は、主に実習で数日しか経験しないため、その仕事の実態を知らない看護師が多いのではないでしょうか。本記事では、訪問看護師経験者である筆者が、訪問看護師の一日の流れを具体的に説明します。この記事を読むことで、訪問看護師の仕事のイメージをつかみ、転職先の候補として考える手助けになるでしょう。
1. 出勤・準備
訪問看護師の一日は、出勤から始まります。職場である訪問看護ステーションに到着すると、まずは日報やカルテを確認し、訪問する患者さんの情報を整理します。必要な医療器具や薬剤を準備することも忘れてはなりません。出勤後の準備時間は約30分程度で、着替えや業務の確認を行います。この時間を有効に使うことが、スムーズな訪問業務につながります。
2. 訪問先への移動
準備が整ったら、訪問先への移動が始まります。車や自転車を使い、患者さんの自宅へ向かいます。移動時間は地域によって異なりますが、特に住宅街では狭い道路や駐車スペースに苦労することもあります。訪問看護師は、こうした状況にも柔軟に対応しながら業務を行う必要があります。
3. 患者さんの訪問
訪問先に到着したら、まずは患者さんに挨拶をし、信頼関係を築きます。その後、体温や血圧、脈拍などのバイタルサインを測定し、健康状態を確認します。この初期評価が、その後のケアの方向性を決定づける重要なステップです。
4. ケアの実施
訪問看護師の主な仕事は、医療的な処置を行うことです。創傷の処置や点滴、服薬管理などを通じて、患者さんの健康をサポートします。また、患者さんの生活支援として、食事の準備や入浴介助、リハビリテーションのサポートも行います。病院とは異なり、患者さんの自宅にある物をフル活用してケアを実施するため、創意工夫が求められます。すべての物品が揃っているわけではないので、現状の資源を最大限に活用することが重要です。
5. 家族とのコミュニケーション
訪問看護師は、患者さんだけでなくその家族とも密接にコミュニケーションを取ります。患者さんの状態やケアの内容について説明し、家族からの質問や相談に応じます。また、家族の負担を軽減するためのアドバイスも行い、在宅でのケア方法についてしっかりとサポートします。家族との信頼関係を築くことも、訪問看護においては非常に重要です。
6. 記録・報告
訪問が終わった後は、看護記録を作成します。患者さんの状態や行ったケアについて詳細に記録し、必要に応じて医師や他の医療従事者に報告します。この記録は、今後のケアの参考となるだけでなく、他の医療スタッフとの連携にも欠かせない要素です。
7. 次の訪問へ移動
次の患者さんの訪問先へ移動します。訪問看護師は、通常一日に4~6件の訪問を行います。昼食は、訪問スケジュールによって異なりますが、午前の訪問が終わった看護師から順にステーションに戻り、昼食を取ります。このように、効率的なスケジュール管理が求められます。
8. 帰所・事務処理
最後の訪問が終わったら、ステーションに戻り、日報や書類の整理を行います。必要な事務処理を済ませ、次の日の準備を整えます。この段階でも、訪問中に得た情報や問題点を整理しておくことが大切です。
9. 振り返り
一日の業務を振り返り、問題点や改善点を考える時間を持つことも重要です。訪問看護は、患者さん一人ひとりに密接に関わる仕事であり、柔軟な対応が求められます。毎日異なる患者さんの状況に応じて、やりがいを感じることが多い職種です。
結論
訪問看護師の仕事は、病院での看護とは異なり、患者さんの自宅で直接ケアを行うため、非常に多様なスキルが求められます。また、患者さんやその家族とのコミュニケーションも重要な要素です。訪問看護に興味がある方は、ぜひ実際の業務を体験してみてください。この記事が、訪問看護師としてのキャリアを考える際の参考になれば幸いです。